2016年度研究総会のご案内

ご挨拶

 この国では、またまた大きな災害が発生しました。熊本では今も地震活動は衰えを見せていないようで、先ずは被災された方々に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。この近世語学会の会員の中にも熊本大学や熊本学園大学の先生方がいらっしゃいますが、どうか頑張っていただきたいと思います。
 さて、2016年度の近世語学会研究総会は下記の要領で開催されることになりました。今回は会員の竹越孝先生のご尽力により神戸市外国語大学に会場をお願い致しましたが、研究発表以外に太田辰夫先生旧蔵書の展示も企画されております。どうぞ、奮ってご参加いただきますようお願い申し上げます。

中国近世語学会 会長 内田慶市 2016年4月24日

日時・場所

日時:5月28日(土) 10時より
場所:神戸市外国語大学三木記念館 

アクセス:地下鉄「学園都市」駅下車3分。
kobemap
◆ 大阪から三ノ宮まで 
 JR「大阪」駅からJR「三ノ宮」駅まで新快速で約20分。
◆ 新神戸・三ノ宮から学園都市まで
 神戸市営地下鉄「新神戸」から25分・神戸市営地下鉄「三宮」から23分。
◆ 神戸空港から神戸市外国語大学まで
 神戸空港からポートライナー、市営地下鉄で約45分。
http://www.kobe-cufs.ac.jp/access.htmlもご参考ください
キャンパス配置図はこちら

プログラム及び要旨

*今回の研究総会は、神戸市外国語大学創立70周年記念冠事業として行われます。

午前の部 10:00~11:30

研究発表


1) 余雅婷(関西大学・院)
「16-19世紀耶穌會士對聖經漢譯的理論探索- 再考以《天主降生言行紀略》及《古新聖經》」

  本文分析明末耶穌會士處理聖經文學翻譯文體之歷史。所對比分析之文本是晚明耶穌會士艾儒略譯述的《天主降生言行紀畧》(1635)及清末來華耶穌會士賀清泰譯的《古新聖經》。晚明耶穌會士艾儒略的《天主降生言行紀畧》,為中文首見耶穌傳,潘鳳娟考證此文藉以敘述性質重述《四福音》之外貌。艾儒略素有「西來孔子」之雅號,其文透過艾儒略由歐文轉為中文,體裁高雅簡潔。相對於此,賀清泰的《古新聖經》,伴隨其中譯本稿本的研究,李奭學表明這或許是近代以來最早之白話文學。透過檢視二者內容,比較分析釐清二者之關係後,再從翻譯策略的範疇解析兩者中涉及語言和更廣泛的文化問題。


2) 賀楠(関西大学・院)
「罗存德的中国观和《英华字典》中的词汇现象」

  因为西方列强贸易以及军事上的扩张需要,从16世纪开始近代亚洲各国受到了西方文明的猛烈冲撞。为了国家、民族的生存和发展,亚洲各国不得不接受伴随着西方贸易侵略而来的各种新的概念。中国作为东方大国首当其冲,汉字也成为了东亚文化圈被迫接受西方文明的不二选择。为了让中国能够接受来自于西方的新事物、新概念,来华传教士们创造出了大量新词汇,对近代东亚汉字文化圈做出了很大的贡献。从19世纪初的马礼逊,到之后的麦都思和卫三畏,他们都因为编写过汉英及英汉词典,对东西方语言文化的交流做出了重要的贡献而闻名于世。在他们之后,还有一位来自德国的传教士罗存德,他编纂的《英华字典》可以称得上是19世纪西人汉外辞典的最高成就。但是与前人相比,关于罗存德的记载寥寥无几,他的这部词典在词典史上也没有得到应有的评价。
  罗存德因为他在中国的特殊经历,以及常年从事汉语翻译和字典编纂工作,他所翻译的词汇直接或间接的对汉字文化圈产生了相当的影响。在《英华字典》中也可以体现他独特的中国观,比如辞典中不仅包括了长达38页的英文引言,具体以自己的视角介绍了中国和中华民族的由来,汉语以及方言等等方面的研究,还有自己对于中国的印象和观点。此外,《英华字典》中的词汇的收集和翻译不仅是对前人的继承和发展,更随着时代的变化而有了独特的词汇现象,比如旧词新意、造字译词和本土格义等等。本研究将以罗存德《英华字典》为中心,浅析罗存德的中国观和辞典中的词汇特点,从而表明罗存德对近现代汉字文化圈所做的贡献和影响。

昼食・休憩(理事会)

午後の部 13:00~17:00

研究発表

3) 陳暁(日本学術振興会外国人特別研究員/神戸市外国語大学)
「北京大学蔵『玉霜簃藏曲』について」

 本発表では北京大学蔵『玉霜簃藏曲』についての紹介を行う。『玉霜簃藏曲』は様々な戯曲脚本の集成であり、元々は伝統劇俳優程硯秋(1904-1958、字は玉霜)の蔵書であった。2012年に程硯秋の遺族がその一部を北京大学へ売り出し、現在北京大学図書館所蔵の貴重図書となっている。
 これらの戯曲脚本は清朝の順治年間(17世紀中葉)から民国初期(20世紀前半)にかけてのものであり、凡そ200種が存する。この中には、俳優が使用する台本や工尺譜も含まれている。全て写本であり、極めて貴重な資料群と言うことができる。
 清代の戯曲脚本に見られる科白は、元の戯曲に倣ってやや古めかしい言葉遣いをするのが一般的であるが、当時の北京の人に分かりやすくするため、一部の科白は北京語に改訂されている。特に『十全福』(1861)という戯曲の科白は、北京口語を反映する部分が多く、清朝後期の北京語研究にとって役立つ部分が多いと思われる。本発表では太田辰夫氏の「清代北京語の七指標」を参照軸として、そこで使用された言語の様相を示したい。

4) 孟子敏(松山大学)
「《三国志通俗演义》中语气助词的分布及其他」

  近几年来,笔者先后对《四世同堂》、《红楼梦》、《儿女英雄传》等语料中的句中助词“了”(即所谓的“了1”)和句末语气助词“了”(即所谓的“了2”)的分布状况进行了分析考察。结果发现,(1)这三部作品中“了1”和“了2”的分布呈现出明显的一致性。叙述部分中,“了1”、“了2”的出现次数存在着巨大的差异,“了1”明显高于“了2”。说话部分中,“了2”略高于“了1”。这两点可以视为现代白话小说和近代白话小说的一个共通倾向。(2)这三部作品中,说话部分“了2”的出现次数都明显地高于叙述部分,《红楼梦》、《儿女英雄传》的说话部分尤甚于《四世同堂》。这也不妨视为现代白话小说与近代白话小说的不同之处。
  “了1”、“了2”分布的一致性,如果往前追溯,会不会也同样存在呢?为了回答这个问题,本文采用嘉靖本《三国志通俗演义》,对其中的“了1”和“了2”的分布进行了穷尽统计分析。与语气助词“了2”相关联,本文进一步对《三国志通俗演义》中的“也”、“耶”、“矣”等语气助词的分布也进行了穷尽分析统计。为了解释近代汉语中语气词的分布的历时变迁,本文最后尝试对上古汉语文献中语气助词的分布进行了分析考察。

5) 竹越孝(神戸市外国語大学)
「太田辰夫文庫について」

 神戸市外国語大学では、中国語史研究の分野に巨大な足跡を残した太田辰夫名誉教授(1916~1999)がかつて所蔵していた漢籍、中国書、和書、洋書、抜刷、ノート類等約900点を整理し、「太田辰夫文庫」として公開することを目指して作業中である。今回は、収蔵に到る経緯や整理・目録化の現状について述べるとともに、コレクションの中に見られる稀覯本や研究史上注目すべき資料などについて紹介したいと思う(簡単な展示も予定)。

コメント:佐藤 晴彦(神戸市外国語大学名誉教授)

総会

*参加希望者はハガキにて、5月20日頃までに、出欠をお知らせください。
*発表者の方はレジュメ(30部程度)は各自でご用意のほどよろしくお願いいたします。


年会費について

 2016年度の年会費は昨年度の総会で次のように決まりました。

会費1(院生及び学部生を除く)5,000円
会費2(院生及び学部生)3,000円

 会員の皆様には振込用紙を送付しておりますので、振り込み用紙の金額欄に、院生及び学部生以外の会員は「5,000円」、院生及び学部生の会員は「3,000円」と記入し、お振り込みください。よろしくお願いします。

(郵便振替 口座番号:00980-6-119965 口座名称:中国近世語学会)